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理科授業でする小話3題

理科授業でする小話。
一つ目は「観察すること」に関して。

「観察」は理科の授業ではとても大切な学習活動の一つですが、
「〇〇を観察しましょう。」と先生が言って、子ども達がねらいどおりに観察したらいいのですが、
多くの場合、鍛えられていなければたぶんダメです。

「観察」とは どうすることなのか、その都度教える必要があります。

子ども達の多くは、漫然と現象を見ています。
授業者は、観察の方法、使う道具の扱い方、記録の仕方、安全面等の話をしないといけません。

この小話は、授業に「観察」があるとき、「まくら」として話します。
新学期が始まって間もない頃がいいでしょう。

ネタ元は、有田先生が講演会でされた話です。
書き起こしましたので、ここに紹介します。

ところで、
有田先生(故人)をご存じない方がいらっしゃると思います。

筑波大学付属小で社会科の授業を担当され、私も公開授業を幾度か参観。
NHKの教育番組制作にも携わっていらっしゃいました。
著書多数。
とりわけ「教育新書 〇年生に育てたい学習技能(明治図書)」からは多くの啓発を受けました。
尚、小話を収録した著作も出版されているようです。

理科授業でする小話のもう一つは、6年生の「大地のつくり」に関するものです。
こちらは、授業の隙間時間にされるといいかな、と思います。

「観察」に関する小話

ここは、大学病院。
指導にあたる先生が数人の医学生達に話をしています。

理科授業でする小話を紹介します。観察についての小話は新年度初めに。もう一つは、ちょっとした隙間時間にされたらいかがでしょうか。

医者にとってよく見る、観察するということはとても大切なことなんだ。
これを見なさい。
うちの患者さんのおしっこ、尿だ。

昔は、このようにして診断したもんだ。
今からやって見せるから、お前たちもやってみろ。

そう言って先生は、小さなビーカーを学生一人一人に渡しました。
黄色い液体が半分ほど入っています。

今朝、採った患者さんの尿だ。
私がやってみせるから、よく見ておれよ。

まず、人差し指でゆっくりとかき回す。
しずくを払って、指を口にもっていき、味をみる・・・さ、やってみろ。

理科授業でする小話を紹介します。観察についての小話は新年度初めに。もう一つは、ちょっとした隙間時間にされたらいかがでしょうか。

「えー、舐めるんですか?」
「先生、ほんとにやるんですか?」

学生たち、少し嫌がってましたが観念したようです。
人差し指を尿の中に突っ込むと、その指を口に入れました。

理科授業でする小話を紹介します。観察についての小話は新年度初めに。もう一つは、ちょっとした隙間時間にされたらいかがでしょうか。

先生、苦いです。
こんなことをして、どんな診断ができるんですか?

ぺっ、ぺっ、と吐き出しているところへ

お前たちは本当に舐めたのか?
よくそんなことができるな、私にはできん。

   だって、先生は、指を舐めましたよ。

   お前たち、よく見ていなかっただろう。
   わしは人差し指でかき回し、しずくを払ったが、
   口に入れたのは隣の中指だ。

   よく見ていないから苦い思いをする、そういうわけだ。はははは

観察とは

理科授業でする小話ですから、それなりに話をまとめて終わります。

Ri-せん
Ri-せん

「観察」とは注意深く見ること。辞書にそう出ています。
「察」とは正しく想像し理解する、とあります。

みなさんも
自分の目でしっかりと現象をとらえ、考えていくようにしましょう。

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