県境歩き
月夜野~JR藤野駅間を歩きました。その取組みの紹介です。
2022年3月25日の山行です。
今回のコースで県境の部分(尾根道)は短くて、2Km程度。
その後はほとんどが舗装された道路で、ゴールのJR藤野駅まではかなりの距離があります。
バス利用もできますが、その時間にはないので長時間の車道歩きは覚悟して出かけました。
尚、この山行記録の初出は、登山情報サイトYAMAKEI on line です。
以下をクリックすると、コース地図を見ることができます。
月夜野~JR藤野駅 を歩く – 平野峠 – 2022年3月25日(金) – ヤマケイオンライン / 山と溪谷社 (yamakei-online.com)
登山口
月夜野バス停から始まります。
![月夜野~jr藤野駅を歩きました。県境歩きの記録です。写真は月夜野バス停。ここより山行開始です。](https://ri-sen.com/wp-content/uploads/2022/12/DSC02604-1024x768.jpg)
トイレを済ませ支度を整えて、いざ出発。
ヘアピン状のR413を上がっていきます。
右脇に見えてきた階段を上がり、舗装道を進んで行くと
小さな集落が現われます。
靴音も憚れるような静けさの中、よそ者が入ってきた、といった感じ。
そろそろ登山口があってもよさそうなのだが、案内板は見当たらない。
行きつ、戻りつしていると庭先に人が出てきてこちらの道迷いを察しているかのよう。
案の定、登山口はこっちだよ、と教えてくれました。
その方の後についていくと突然、家の奥から鎖のついていない犬がすごいスピードで走って来て
うわ。
思わず身構えるとご主人がにっこり。
「この犬が案内するからついていくといいよ」と言う。
犬の先導
その方の庭先から山道へと通じていて、前方に獣害防止柵。
ゲートを開けるやいなや、するりとくぐり抜けて数m先を行くさっきの犬。
主人から使命を受けて、なんだかうれしそうだ。
時折、立ち止まっては振り返り、客人がついてきているか確かめる仕草がかわいい。
この役を何度かやっているかのよう。
![月夜野~jr藤野駅を歩きました。県境歩きの記録です。道案内はここまでと言いたげ。](https://ri-sen.com/wp-content/uploads/2022/12/DSC02623-1024x768.jpg)
10分ほどすると、周囲をうろうろしだしたワンちゃん。
ここまでらしい。
その表情は私を見送るかのよう。
「しばらく行くと、自分で帰ってくるから。」とご主人が話していたとおり、とことこ下りていきました。
なかなか面白い、めったにない経験をさせていただきました。
このような応対をいつもされている訳ではない、と思います。
あくまで善意。この情報がご迷惑とならないように望みます。
思い返してみれば、このワンちゃんが来訪者との山歩きを楽しんでいるかのよう。
案内するかは、ワンちゃんの気分次第ということでしょう。
峠への道は「登山道」ではない(らしい)
![月夜野~jr藤野駅を歩きました。県境歩きの記録です。後ろを振り返れば堂々の山容、御正体山。](https://ri-sen.com/wp-content/uploads/2022/12/DSC02627-1024x768.jpg)
平野峠(標高700m)へは迷うこともない1本道。
落ち葉が積もった道をラッセルして進みます。
ハイキング感覚。
振り返ると後方に御正体山(たぶん)が見えました。
平野峠へ向うこの道。
登山地図では赤の破線になっていません。
つまり、登山道としては捉えていないということらしい。
林業か電力関係者が使う道のようです。
![月夜野~jr藤野駅を歩きました。県境歩きの記録です。電力関係者向けの道標のよう。](https://ri-sen.com/wp-content/uploads/2022/12/DSC02629-1-768x1024.jpg)
平野峠に立っていた指導標を見て、合点がいきました。
書かれていたのは3桁の数字。登山者向けの情報ではありません。
この峠。
地図では三叉路ですが、十字路でした。
とるべきコースは直進か右折ですが、はっきりしません。
磁針を取り出し、直進と判断して少し進むと当たりでした。
いかにも県境といった風景になりました。
県境歩き 始まる
これまでに何度かしています。
今回は、山梨県との境で神奈川県の北西部。
![県境歩きの記録です。樹木の道沿いに並んでいる様子は県境あるある。](https://ri-sen.com/wp-content/uploads/2022/12/DSC02632-1024x768.jpg)
いかにも県境といった風景とは、道に沿うようにして木が植えられていることです。
山林を歩くと、ほぼそうなっていて界標が立っています。
ずんずんと進んでいくと三角点がありました。
登山地図に「入道丸714.4」とありました。
2017年には山名表示(手作り)があったようです。
![](https://ri-sen.com/wp-content/uploads/2022/12/DSC02634-1-1024x768.jpg)
それにしても、誰一人として出会いません。
「県境歩き」は、やはりマイナーな山行だ・・・
と思っていたらぱたりと人が現われました。
先方も驚いた風で、しばし情報交換。
逆コースでいくようです。
延々と車道歩き
早くも終了となる綱子峠に至りました。
進めそうですが、地図には道が記されていません。冒険はしません。
峠から下降するとすぐ林道に出ました。綱子の集落です。
ここからは舗装された道を歩きます。
![jr藤野駅に向かって綱子集落を歩いていると通行止めの表示。](https://ri-sen.com/wp-content/uploads/2022/12/IMG20220325112443-768x1024.jpg)
ほどなく「通行止め」の看板。
それが100Mおきに何度も出てきました。
この先は進めぬということか。
困りました。
登山道に戻る気はありません。
それなりにUP-Downもあり、気力とパワーが必要。
第一、終着地(JR藤野駅)がまだまだ先。
更なる長距離の歩行が待っています。
ダメ元で進んでみると工事は始まっていましたが、注意を受けることもなく通れました。
![バス通りに出たものの運行時刻までは1時間以上。](https://ri-sen.com/wp-content/uploads/2022/12/DSC02672-1024x768.jpg)
舟久保の集落を過ぎ、バスが通る県道に辿り着きました。
ここからバスを使うことができますが、14時台まで運行がないことは事前に分かっていたこと。
1時間以上待つよりは、歩く。
藤野駅まで歩くのは覚悟していたとおり。
車道歩きを始めました。
昼食のこと
話は遡って昼食のこと。
今回の登山道にはベンチ1つ設置されていません。
![昼食場所にするとよかった場所。](https://ri-sen.com/wp-content/uploads/2022/12/DSC02645-1024x768.jpg)
思い返せば、綱子峠の手前の鉄塔下。
ここが眺めがよく最適でした。
が、言っても仕方のない後の祭り。
カロリーバーを齧りながら歩き通しました。
いよいよゴール手前、
日連大橋を渡り切ったところで、昼食タイム。
モニュメントのところでカップラーメンにしました。
![日連大橋を渡ればJR藤野駅近し。](https://ri-sen.com/wp-content/uploads/2022/12/IMG20220325133625-1024x768.jpg)
山梨県の東部に「高畑山」と「倉岳山」があります。
その山稜を下山中、恩賜林の界標について知りました。興味のある方はどうぞ。