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「折り返しリレー」 寒い時期はこれ! 

体育授業に関する記事です。

教職課程で体育を専門にしていたわけでも、
体育の授業について研究していたわけでもありません。

ごくフツーの小学校教員が、
四教科をはじめいくつも授業を受け持つ中で行ていた体育授業に関する話です。

現場の先生方のお役に立てれば、幸いです。

内容

1.折り返しリレー
2.体育授業の始め方は?

1.折り返しリレー

授業の初めに行います。
ボール運動をする前の「準備運動」という位置づけです。

学級の実態に合わせて行えば、どの学年でもできます。
「場づくり」は事前に行っておきます。ラインを3本引き、コーンを用意するだけです。

私の場合、
朝休みか、業間のとき。
午後の授業であれば昼休みに準備していました。

子ども達は、体育時の集合の形で座っています。
各列は6人くらいのグループになっています。

  T:初めに、折り返しリレーをしましょう。AグループとBグループは、起立!
    スタート位置まで行って、並んだら座ります。ハイ、どうぞ。

指示通りにしているのを確認し、残りのグループも移動させます。
この時、AとBのすばやさをほめると授業が引き締まります。

  T:先頭の人は、ボールを取りに来なさい。


はじめる前に、手短に説明をします。

青いコーンのところで折り返します。
赤いコーンのところで、次の人にボールを渡します。

チームの全員が走り終えたら、体育すわりですよ。

ボールを落としたら、スタートに戻ってやりなおし。
いいですか?  よーいドン。                                

「帰り」は普通に走って戻ります。 
最後の走者には、拍手を送るようにします。

説明の仕方(裏わざ)

体育授業で気を付けなければいけないことは何でしょうか。

安全面の指導など、
いろいろとありますが、ここで触れたいのは、説明する時間の長さです。
30秒以内がベストだと思います。
(話し合い活動をする場合はまた話は別です。)

初めてその運動を行う場合は、どうしても長くなってしまいます。
ルールや動き方など理解させないといけません。

そこで、用意するのがスケッチブック(もしくは小黒板)です。
あらかじめ図を書いておいて、提示します。

また、
対戦型ゲームをしていく授業のときは、
左図のような対戦表を作っておきます。

耳からだけではなく、
眼からも情報が入ってきますので、指示が伝わりやすくなります。

大きめのサイズのスケッチブックに一度書いておけば、
その後、何度でも使えます。

少しずつ変化させて繰り返す

折り返しリレーは、
その走り方を少しずつ、易から難へと変化させていきます。

 ①走る
 ②スキップ
 ③ギャロップ
 ④ボールを転がしながら
 ⑤後ろ向きになって転がしながら、等

ここまでは、からだを温めるために行います。

次に、主活動につながる運動をしていきます。

 ⑥ドリブルしながら走り、赤コーンでパス
 ⑦少し距離をとって赤~青コーンの間でパスを出す(自分で決めてよい)

サッカーの学習なら蹴りながら走るドリブルになります。

留意点
1.先頭を交代していく。
2.全員が走り終えたら座る。
3.最終走者に拍手を送る。
4.テンポよく進める。
5.グループを固定せず、均質化をはかる。

2.体育授業の始め方は?

体育の授業をどのように始めるか?

私は、
習ったことはありません。

学生として教職課程を学んでいる時も、
初任として勤め始めてから、いくつもの現職教育を受けてきましたが、一度として
教わったことはありません。

先輩教師たちの見様見真似でした。

・係の子どもにラジカセを運ばせ、「ラジオ体操」から始める。

・屈伸運動から始めていくつかの徒手体操を演示して、子ども達にさせる。

・校庭に出たらまず何周か走る。そのように決めている。

自分も、そのどれかでした。
体育学習の「導入」について考えたこともなかったのでした。

教員は、
自らの授業力を常に省み、向上に努めなければなりません。
(日々、目が回るくらいに忙しい思いをしているとそうもいかないのが実際ですが。)

準備運動・整理運動 西沢宏編(明治図書 1988年)」にこう書かれています。

  準備運動が形だけのものになっている、
  その機能が十分果たしているのか不安になる授業も多い、
  整理運動に至っては、カットされてしまう場合さえある、と。

「準備運動が形だけのものになっている、」
「その機能が十分果たしているのか不安になる授業も多い」という指摘は、そのとおりでは?

例えば、
算数の授業で「導入」をどのように行うかは、研究授業であっても、
普段の授業でさえも頭をめぐらす事柄です。ねらいにスムーズにもっていけるように工夫します。

だとすれば、
体育授業の「導入」もかくあって然るべしです。

主運動に繋がる運動を考えて、行うべきです。
主たる活動をする前にその準備として行うから「準備運動」というのです。

毎回「お決まり」のように、
校庭を何周かさせるとか、「ラジオ体操」やその一部を抜き出したような運動をさせる、
などという体育授業の始まりから抜け出したのは、中堅になってだいぶ経ってから。

遅きに失しました。
数年して、学級をもたない教員になってしまいました。

外気温も考慮して 

気温が下がっている時期は、
主運動に入る前、からだを温める活動から授業を始めます。

半袖、半パンの体操着で校庭に出てきた子ども達は、
外のあまりの寒さにぴょんぴょん跳ねたり、両腕でからだを抱えたりしています。

そんな状態である子ども達を集合させ、
その日の授業について長々と説明するのはもってのほか。

すぐにも心拍数を高め、
ぽかぽかとしたからだにさせてあげなくては子ども達が気の毒です。

老婆心ながら、
主運動に入るのは、それからです。

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