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小学校の入学式  始まる前の指導 (教務の仕事)

入学式の日となりました。
受付を済ませた親御さんと新1年生が続々と会場に入ってきます。

子ども達はパイプ椅子に座って静かにしています。
そんな子ども達で座席が7、8割ほど埋まってきた頃、
あと5分程で開式となるタイミングで教務の出番となります。

教務は、本校では学校行事の進行を務めます。

Ri-せん

新1年生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

子ども達の何人かが「ありがとうございます」と返してきました。
おそらく、卒園の際に幼稚園・保育園の先生から教えられた子達です。
「おめでとう」と言われたら「ありがとうございます」と言うのですよ、と。

この一部の子ども達が行った「受け答え」を全体にさせるようにします。
学校は不揃いの経験を機会を捉えて揃えるところです。
指導は、この時点から始まるのです。

お祝いの言葉への処し方を指導する

簡単に自己紹介し、
これからどんなことが始まるか説明をします。

Ri-せん

この学校の1年生になる人は、手を挙げてごらん!
今手を挙げている人は、
お話をよく聞けて、とってもえらいですねぇ。

子ども達が、そろってこちらに顔を向けているのを受け止めて手を下させ、
話を進めていきます。

T:これから1年生になる皆さんを迎える会が始まります。
  「入学式」って言います。
  わたしは、その式をすすめる先生で理科野、と言います。
  用がある人は、「理科野先生!」って呼んでください。

T:試しに、「理科野先生!」って言ってみて! さん、はい。

新1年生:理科野先生!

T:は~い。理科野でーす。(笑)
  そうそう、そういう感じ。よくできました。

Ri-せん

さて、新しく1年生になるみなさんに、してほしいことがありますので、
その話をします。

T:先ほど、先生が「新1年生の皆さん、ご入学おめでとうございます」と言ったら、
 「ありがとうございます」と返してくれた人がいました。
 とってもえらいですね。
 
 これから、みなさんの入学をお祝いして何人かの方々がお話をされますが、
 おめでとうございますと言ってくださいます。
 そうしたら「ありがとうございます」と返しましょう。 

Ri-せん

では、ちょっと練習してみるよ。 
新しくこの学校の1年生になる皆さん、ご入学おめでとうございます。

一斉に「ありがとうございます」と返ってきました。
ここで、褒めます。

T:今、「ありがとうございます」と返した人、手を挙げてごらん。

  うわー、とってもえらいなぁ。
  今手を挙げている子は、お話がよく聞けるりっぱな1年生ですよ。すばらしい。

姿勢、その他

式進行中のあれこれも説明しておきます。

1.話を聞いているときの姿勢
  パイプ椅子に座っている1年生は、足が床に届きません。
  ぷらぷらさせて話を聞いています。
  これが話をしている人に失礼であることを話し、しないように気を付けさせます。
  
2.困ったら
  たとえば、トイレに行きたくなったり、気分が悪くなったり。
  困ったことがあったらその場で手を挙げること。

最後に  

入学式にお招きしたご来賓がほめてくれることがあります。

園長

今年の1年生はどの子もご挨拶が返せてとても立派でしたわ。

などと言って褒めてくださいますが、実は直前に仕込みをしていたわけです。

この記事が現場のお役に立ちましたら、幸いです。

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